相続法の制度改定により変わった遺言書の扱いの内容とは?


2019年から2020年にかけて民法の中で規定されている相続法の制度改定が行われます。すでに施行されているものもありますが、相続手続きにおいてその存在の有無が非常に重要となる遺言書に関する制度改定の内容をご説明します。

自筆証書遺言書に添付する財産目録はパソコンで作成も可能に!

従来まで、自筆証書遺言書に添付する財産目録もすべて手書きで作成しなければならず、高齢者などにとっては大きな負担となっていました。

しかし2019年1月13日からは、この財産目録についてはパソコンで入力したものを印刷して使用したり、通帳の写しをつけることで対応が可能となります。

なお、自筆証書遺言書は、誰に財産を相続させるのかをしっかり本文に記載すること、作成した日付や本人の署名や印鑑が必要です。

また、パソコンなどで財産目録を作成した場合や、通帳の写しを財産目録として添付する場合も、それぞれに自筆での署名と押印が必要になる点に注意してください。

自筆証書遺言書は法務局で保管してもらえる!

自筆証書遺言書を作成しても、どこに保管すればよいのか迷うことがあるようです。わかりやすいところに…と考えても、もしその内容が発見した相続人にといって都合の悪いものだとしたら、修正されてしまったり、破棄されてしまう可能性もあります。

それならわかりにくいところに…と考えると、今度は発見してもらえないというリスクが発生してしまうからです。

そこで、2020年7月10日からは自筆証書遺言書を公的機関である法務局に保管してもらうことが可能となります。

遺言者の住所地や本籍地、所有する不動産の所在地のいずれかを管轄する法務局で対応してもらえますので、もし自筆証書遺言書の保管場所に困ったら制度を利用するとよいでしょう。

法務局で自筆証書遺言書を保管するメリットは他にも!

なお、遺言書が亡くなった後に自筆証書遺言書が発見された場合には、家庭裁判所で検認の手続きを行うことが必要です。

検認を行うためには、戸籍などの関係書類を準備しなければならないなど、実際に実行されるまで時間や手間がかかってしまいます。しかし、法務局に保管されている自筆証書遺言書については、検認手続が不要となる点もメリットです。

自筆証書遺言書も利用しやすくなったはず!

相続の場面で揉めごとにならないために、遺言書を残すことを検討される方もいることでしょう。公正証書遺言書のほうが確実だとわかっていても、手間や時間、費用などもかかるので面倒と感じてしまうかもしれません。

しかし今回、相続法の制度改正により自筆証書遺言書の問題点と考えられた部分が解決されたことで、利用しやすくなったはずです。

ただ、財産目録をパソコンで作成できるのは2019年1月13日からとなっていますが、法務局で自筆証書遺言書を保管してもらえるのは2020年7月10日からですので、開始時期を間違わないようにしましょう。