税金負担に変化が?所得税が改正でどのように変わる?


所得税は、個人の給料や商売の利益、または不動産を売ったことによって得た売却益などに対して課税される税金です。

しかし、控除などに不公平さが感じられるなど様々な指摘があり、平成32年分以後の所得税については見直しされた制度が適用となります。

所得税はどのように課税される?

例えば、給与所得のある会社員なら、年間の給与収入から給与所得控除を差し引き、そこからさらに基礎控除、配偶者控除などの所得控除額を差し引きます。その額に対し、適用される税率を掛けて税額を計算しますが、税率は所得に応じて高くなる超過累進税率が採用されています。

所得とされるものや現在の控除の内容

所得とされるものは10種類に分けられていますが、それぞれの所得について、収入、必要経費の範囲、所得の計算方法などが決められています。

基礎控除はすべての方に適用されることになっており、世帯構成など個人の事情を踏まえた控除も設けられています。

所得税の最高税率は、以前は課税所得8,000万円超の部分に対し70%でした。しかし、現在では引き下げとなり、平成27年分以後は、課税所得4,000万円超の部分に対し45%の税率が創設されています。

平成32年分以後から所得税が見直しに

現在の所得税の制度とは異なり、平成32年分以後については見直しされた制度が適用となりますので、その内容を確認しておきましょう。

□給与所得控除・公的年金等控除の一部が基礎控除へ振替に

特定の収入にだけ適用となる給与所得控除、および公的年金等控除の控除額については、一律10万円引き下げとなり、どのような所得にも適用となる基礎控除額は10万円引き上げになります。なお、給与所得と年金所得のどちらも該当する方は、いずれかに係る控除のみ減額となります。

□給与所得控除を適正化

給与所得控除は過大であることが指摘されていたことを踏まえ、段階的に見直しがされてきています。まず、給与収入が850万円を超える場合の給与所得控除額は、195万円に引き下げとなりました。

ただし、子育てなどに配慮するため、23歳未満の扶養親族、特別障害者などの扶養親族など有する方の負担が増えない措置は講じられています。

□公的年金等控除を適正化

公的年金等控除は、給与所得控除とは違って控除額に上限が持設けられておらず、年金以外の所得がたくさんあったとしても、年金受給だけで生活する方と同額の控除を受けることができます。

それでは高所得の年金所得者には手厚い仕組みになることから、公的年金などの収入が1,000万円を超える場合の控除額は195.5万円を上限とすることになりました。

さらに、公的年金など以外の所得金額が1,000万円を超える場合、控除額は引き下げになります。

□基礎控除を適正化

基礎控除は一定金額を所得から控除できるようになっていますが、高所得者も同様です。しかし改正により、合計所得金額2,400万円を超えると控除額は逓減していき、2,500万円を超えれば消失する仕組みに変わりました。