借地に持ち家が建っている場合は車庫証明を取得しにくい?

持ち家の土地が借地の場合、新たに車を購入した時に必要となる車庫証明の取得時に注意が必要です。
例えば地主が借地を駐車場として使用することを拒んだ場合、どのような対応が必要なのでしょう。
車庫証明とは
車を保管する場所について、管轄している警察署に証明して貰う書面を車庫証明といいます。「自動車の保管場所の確保等に関する法律」により、車を新規登録する時や譲渡する場合には、保管場所についての証明を取得することが義務付けられています。
登録自動車は「自動車保管場所証明書」、軽自動車であれば「自動車保管場所届出」のことを車庫証明と呼んでいます。
借地の車庫証明を取得するために必要な書類
もし、車を保管する場所が他人の所有している土地や建物の場合には、駐車場所を借りるための契約書の写し、または保管場所使用承諾証明書が必要です。
契約書の写しは記載内容に注意が必要となります。契約書に記載される内容の要件として、
・保管場所の住所が記載されており、住所と申請書の車を保管する場所の位置が一致していること
・貸主の氏名(法人名)の記載があること
・借主の氏名(法人名)の記載があること、さらにその氏名(法人)と申請書の氏名(法人)が一致していること
・申請日より1か月以上の契約期間が記載されていること
これらの要件が記載されている契約書の写しが必要なので、もし記載抜かりがある場合などは保管場所使用承諾書などを提出することを求められる可能性があります。
□保管場所使用承諾証明書とは
「使用承諾書」とも呼ばれている書類で、借地の所有者、管理を委託されている不動産会社などに作成を依頼する事となります。
地主が使用承諾書を作成してもらえない場合は?
借地の所有者によっては、駐車場としては貸していないから使用させないという場合も出てくるかもしれません。
しかし、土地を建物所有の目的で借りている以上、その建物を利用するために付随する土地の利用については借地契約の目的の範囲に含まれると考えられます。借地に自動車を駐車して、土地の所有者に損害を及ぼすものでもないため、権利として認められているはずです。
もし車庫利用の承諾書を作成してもらえないという場合、車庫証明の申請を受けた警察で、車の保有者が申請した保管場所に対する使用権原があるかどうか確認することになります。
□警察に申請・相談すること
土地を借りている方は、借地に車を駐車させることができる権利を持っていると考えられるので、車の保管場所として使う権原があります。
そのため万一、土地の所有者が車庫の利用についての使用承諾書を作成しないという場合でも、借地契約書など借地権を保有していることが確認できる書類があれば、警察から車庫証明を発行してもらえる可能性があります。