資産運用は現金や預金を高く評価する日本!このままで大丈夫?

老後の生活資金などの備えのために、資産運用の必要性を感じている方は少なくないでしょう。
人生100年時代と言われ、将来、年金受給も不安視される中で、お金に働いてもらう資産運用は重要とわかっていても、実際は日本人の個人金融資産はその5割が現預金です。
非課税制度を適用させることができるつみたてNISA(少額投資非課税制度)やiDeCo(個人型確定拠出年金)なども浸透しつつある中、まだまだ「投資」というキーワードへの評価は低いと言えるでしょう。
日本人は現金や預金に対して評価する傾向がある?
2017年9月時点で、日本での個人金融資産に占める現金・預金の比率は51.1%です。それに対し、2015年末の米国での金融資産の現金・預金の割合は13.7%、英国では24.4%と、いずれも日本の半分以下です
これらの結果、米国の家計金融資産は1995年から20年で3.11倍、英国は2.27倍まで拡大されたのに、日本はたったの1.47倍であるなど、家計資産の成長の低さが目立ちます。
資産運用で大切なことは長期的な運用
資産運用は短期ではなく、10年や20年など長期で行うことが基本です。
米国を例に取ると、401k(確定拠出年金)など様々な制度が設けられており、自動的に給料から積立金が差し引かれ、長期で資産運用を行うことに積極的です。
短期売買は投資ではなく投機となり、ギャンブル的な要素が強くなるので、コツコツと積立投資を行うほうが健全で堅実な方法と言えるでしょう。
分散投資で組み合わせる資産は?
長期投資を行う時に重要なのが分散投資です。相場が反対に動くものを組み合わせ、リスクを軽減させることを目的としますが、以前は株と債券で分散効果が得られました。現在は、原油などのエネルギー、不動産などの現物資産、金や穀物などのコモディティ(商品)などオルタナティブも含めて考えます。株や債券とは価格の動き方が違うので、さらなるリスク低減効果が期待できます。
目指すリターンは何%?
いずれにしても、資産運用のゴールは定めておいたほうがよいと言えます。ゴールに向かってリスクを最小限に抑え、どのルートが最も安全なのか戦略が練っていくことが必要です。
ゴールを定めずに資産運用を始めてしまうと、途中段階で何が儲かるかを優先して考えるようになってしまい、正しい商品選択ができなくなる可能性があるからです。
無理なく目標とするリターンを設定するなら、年平均4%程度の利回りを目指しましょう。
ゴールを定め、それに向かって運用する資産を組み合わせるなど戦略を行うことが必要です。分散投資で長期的に運用を続けることを必要とし、60歳で終了するのではなく、70歳や80歳になっても続けられる手法を検討することが望ましいでしょう。