築年数を経過したアパートで不動産経営することにメリットはある?

築年数が経過した木造アパートなど、不動産経営に向かないのではと思っていないでしょうか。
じつは、満室経営ができれば高い収益が見込めると考えられている物件です。
なぜ古い木造アパートはメリットが高い?
まず、なぜ築年数を経過した木造アパートを経営するとよいのかというと、固定資産税が安いこと、管理費用が安いこと、そして柔軟に間取変更のリフォームができることが挙げられるでしょう。
リノベーションやDIYなどに取り組みながら満室稼働できる状態まで持っていくことで、利回り15%以上など高利回りの収益が見込めることも期待できます。
金融機関から融資は受けられない可能性がある?
ただし、木造耐用年数22年を超えている物件の建物価値はほぼゼロです。
金融機関に融資を申込んだ場合、評価が低いので融資に応じてくれない可能性が高くなります。
中古の築古木造アパートでも融資してくれる金融機関として、日本政策金融公庫、一部の地銀・信金、そしてノンバンクなどが挙げられます。
利用する金融機関によっては金利が高くなってしまうため、耐用年数超えた木造アパートで利用できる金融機関の数はかなり限られるという点を理解しておくことが必要です。
投資規模を増やすのも困難?
また、1棟を購入できたとしても、物件積算評価が低いために資産性はなく、次の2棟目、3棟目を購入する際にも融資に応じてもらえない可能性もあります。
物件単価も1棟3,000万円前後というケースもあるため、物件購入数がマンション経営と同じでも、マンション物件と比較すると投資規模を拡大しにくいといえるでしょう。
ただし中古の築古アパートは借入金額を抑えることができるため、多額の借金を背負ってまで不動産経営をしたくないという人にはよいはずです。
投資した分を取り戻すことは可能?
また、木造で築年数が経過しているという部分で修繕費用が多くかかる可能性についても理解が必要です。
特に地方は中古の築古木造物件の需要が低いこともあるため、十分な収益が見込めないと投資した分を取り戻せない可能性も出てきます。
それに加えて築年数が経過していると賃料を下げなければならなくなるなど、いろいろな面でのデメリットも踏まえて検討しておくことが大切です。
付加価値のある物件かを確認した上で購入を!
賃貸住宅は築年数の経過で競争力が低下するといわれており、賃料を下げるなどの対策を講じながら対抗していくことになります。
新築物件が増えれば賃料の下げ圧力が強くなる可能性もある点には注意してください。
ただし、賃貸住宅マーケットの業況、経済情勢、受給バランスなど、様々なことが影響して相場が決まります。交通のアクセスがよく、メンテナンスや清掃が行き届いていて設備の差別化が図られているなど、よい部分が多くなれば賃料は下がりにくくなるでしょう。
物件購入の際にはこの付加価値について注視して決めることが重要です。