定期借家契約で賃料を改定することは可能?


平成11年12月に「良質な賃貸住宅等の供給の促進に関する特別措置法」が成立したことで、借地借家法の一部が改正されて「定期借家制度」が創設され平成12年3月に施行となりました。

それまでの賃貸借契約と大きく異なるのは、貸主に正当な事由がなければ更新を拒絶することができなかった普通借家契約と違い、期間が満了すれば契約は終了するという点です。

定期借家契約で物件を貸し出す場合、いろいろな点に注意しておかなければ後でトラブルになる可能性がありますので注意しましょう。

期間満了前には通知が必要

定期借家では賃貸借期間が満了すると契約は終了します。なお、期間が満了する1年前から6か月前までに借主に満了を迎え契約が終了することを通知しなければなりません。

この通知を怠ってしまうと、契約期間は満了したのに契約の終了を借主に主張できなくなってしまいます。

通知していれば、通知日から6か月経過後に借主に契約終了の旨を主張することが可能です。なお、契約期間が1年未満の定期借家の場合は通知の必要はありません。

賃料を改定する旨の特約について

借地借家法によると、契約当初に貸主と借主が家賃を定めていたとしても、その後、事情が変わったことで家賃が不相当と判断される場合には家賃の増減請求権を双方に認めています。しかし、定期借家契約の場合、賃料改定の特約を締結した場合、借地借家法で期待されている賃料の増額減額請求権は適用されませんので、当事者間の特約が著しく不合理なものでなければ特約の定めに従う必要があるという点に注意してください。

定期借家契約で借主からの中途解約は可能?

では借主が賃料に納得できず、中途解約したいという場合は定期借家契約でも可能なのでしょうか。

中途解約を可能とするのは、居住用建物で床面積200㎡未満のもので、転勤や療養、親族の介護などやむを得ない事情で引っ越しが必要になると判断されるケースです。

解約の申入れがあった日から1か月経過することにより、契約は終了するとされています。

なお、床面積が200㎡以上の居住用建物などで定期借家契約を結んだ場合は、中途解約が可能であるという特約を付帯していなければ中途解約はできません。

また、店舗併用住宅でも生活の本拠なら中途解約権上では居住の用に供する建物に該当することになります。

定期借家契約の内容の特徴を確認しておくこと

このように定期借家契約には、いろいろな取り決めなどが設けられていて普通借家契約で通用する規定が通用しないケースがありますので、事前にどのような契約内容なのか確認しておきましょう。