共有名義の不動産で賃貸経営する場合にはそれぞれが確定申告しなければならない?


1つの不動産を複数人で所有している場合、共有名義の不動産として扱われることになります。誰と共有するかはケースバイケースで、夫婦や兄弟姉妹などいろいろですが、たとえば実家を相続した時に、兄弟の名義で相続登記を行った場合などが該当します。

では、その共有名義の不動産を賃貸物件として使用する場合、得た家賃収入に対して確定申告はどのように行えばよいのでしょう。

家賃収入は持分割合に応じて分配

賃貸として活用している収益物件が共有名義である場合、入居者から得た家賃収入は共有者の持ち分に応じてそれぞれ受け取ることになります。

そして家賃収入を得るのなら不動産所得に対する税金の申告・納税が必要ですので確定申告を行うことになります。

この場合、共有者がそれぞれ自分の所得に応じた申告・納税を行うことになるので、総収入金額から必要経費分を差し引き、算出した不動産全体の所得をそれぞれの持分割合で按分した上で行います。

青色申告特別控除が適用されるか判定する場合

確定申告を行うなら白色ではなく青色申告を希望する場合もあるでしょう。青色申告で確定申告を行えば、青色申告特別控除として最高65万円を差し引くことができたり、青色事業専従者給与の必要経費算入や、貸倒引当金の計上、純損失の繰越しと繰戻しが可能になるなど様々なメリットがあります。

このうち、65万円の青色申告特別控除の対象となるには、5棟10室といわれる事業的規模の条件を満たす賃貸物件であることが必要です。ただ、持分割合に対する棟数や部屋数で判断されるのではなく、全体の棟数・室数で条件を満たすことができるので、該当するか確認してみるとよいでしょう。

これから賃料を設定するなら

これから賃料を設定するという場合、近隣の家賃相場とかけはなれた設定にしてしまわないようにしましょう。

賃料は高いほうが家賃収入も増える!と高めに設定してしまうと入居者が決まりにくくなり、空室が増えて家賃収入を得られなくなる可能性があります。反対に安く設定し過ぎてしまうと、賃貸経営に見合わない収入に留まることとなり、管理や修繕に費用がかかりすぎてマイナスになってしまう可能性も出てくるでしょう。

物件の立地、築年数、間取り、設備など、様々な項目と周辺の家賃相場などを加味した上でしっかり検討する必要があります。

一旦賃料を設定すると、共有不動産の場合、変更する時には持分の過半数や全員の同意が必要となるなど、通常の賃貸管理よりややこしい部分もあるので注意してください。