共有名義の収益不動産で敷金や保証金を預かった時の仕訳処理の方法


共有名義の不動産で賃貸経営を行っている場合、賃借人から預かった敷金や保証金はどのような会計処理を行えばよいのでしょう。

そこで、具体的な金額例を用いて仕訳処理の方法をご説明していきます。

敷金を受け入れた時の処理方法

例えば2名で共有する収益物件において、賃借人から受け入れた敷金は6,000円とします。賃貸人から直接敷金または保証金を受け取る時、共有者のいずれかが主体となって預かることになるでしょう。

この場合、主たる共有者側の処理は、

借方:預金6,000     貸方:敷金保証金6,000
借方:敷金保証金3,000  貸方:預り金3,000

となり、もう一方の共有者側の処理は、

借方:未収金3,000  貸方:敷金保証金3,000

となります。

主たる共有者が賃借人から預かった敷金または保証金は6,000円ですので、他の共有者に対して帰属する部分は3,000円です。

双方、どちらも敷金または保証金を受け取ったことになるので、預り金で処理を行います。

もう一方の共有者が受け取るべき敷金または保証金の3,000円は、主たる共有者が受け取っているので、主たる共有者に対する未収金として処理を行ってください。

敷金を返還する際の処理方法は?

賃貸借契約が終了すると、敷金は返還しなければなりません。もし賃貸借終了に伴って原状回復費用が発生した場合には、賃借人がその費用を負担することにはなりますが一旦、賃貸人が立て替えて支払うことになります。

仮に原状回復費用が1,500円とした場合には、共有者双方が預かっている敷金は合計で6,000円なので、1,500円を差し引いた4,500円が賃借人に返還されることになります。

そのため、共有者2名の合計の仕訳は次のようになります。

借方:仮払金1,500 貸方:預金等1,500

借方:敷金6,000  貸方:仮払金1,500
未払金4,500

借方:未払金4,500 貸方:預金等4,500

主たる共有者の仕訳処理

賃借人が負担するべき原状回復にかかる費用は、一旦、主たる共有者が全額支払って、さらに敷金の返還も同時に行った場合の仕訳です。

借方:仮払金1,500 貸方:預金等1,500
借方:立替金750     貸方:仮払金750

借方:敷金保証金3,000 貸方:未払金2,250
仮払金750

借方:未払金2,250 貸方:預金等4,500
立替金2,250

共有者の仕訳処理の方法

借方:仮払金750     貸方:未払金750

借方:敷金保証金3,000 貸方:未払金2,250
仮払金750

借方:未払金2,250 貸方:未払金2,250

収益不動産の入出金処理は複雑になりやすい

分かりにくいかもしれませんが、1つの不動産を共有している場合において預かる敷金や保証金が生じた場合、そしてその保証金などを返還する際には上記のような処理が必要となってきますので、間違わないように仕訳処理を行うように注意してください。