不動産投資は必ず元本が保証される資産運用の手法？

近年、資産を上手く運用して不労所得を増やしたいと考える方が増えたことで、不動産投資が注目されつつあります。

毎月勤務先から給料は受け取っているけれど、将来、年金は本当に受給できるようになるのかなど、多少の不安は誰でも抱えているものです。そのような不安を払しょくするために、自分で年金代わりになる収入を確保できれば…。そのような要望にこたえてくれるのが不動産投資であるといえるでしょう。

投資なので当然リスクは抱えることになりますが、比較的、他の投資・運用方法よりもリスクを抑えることができる投資方法ではあります。ただ注意したいのは、中には元本が必ず保証されるから安心といったセールストークで収益物件を購入させようとする業者も存在することです。

元本保証とは

投資を始めようとするなら、その元になる資金などが必要です。しかし、投入した資金が運用の失敗でなくなってしまったら大きな損失を抱えてしまうことになるでしょう。

元となる資金を元本といいますが、元本保証とはその資金を減少させないことを意味します。

安定した収入を得ることができるけれど100％元本保証はない？

不動産投資は他の投資より、安定した収入を得ることができる投資方法として注目されています。その理由は、空室を出さず入居者を常に確保することできれば、安定した家賃収入を得ることができる投資方法だからです。

大きな儲けは期待できないかもしれませんが、本業しながらでも副業として続けることが可能となっています。ただ、不動産投資を始めようとする時、必ず元本が保証されるので絶対に損はしませんと勧められたとしても、鵜呑みにしないことが必要です。

・元本保証という言葉は一般的に使用されない？

そもそも元本保証とは、正式に認可を得た銀行や証券会社など、金融機関などが使う言葉です。認可を受けていない法人などが元本保証という言葉を使い、出資者から資金を集める行為は出資法で違法とされています。

さらに、不動産投資において元本が100％保証されるということは、家賃を途切れることなく100％得ることができることを意味します。しかし、入居者が決まっても退去が発生しないとは言い切れませんので、100％元本が保証されるということはあり得ないという事です。

不動産投資を行っていれば空室は少なからず発生するもの

確かに立地条件が良いなどターゲット層のニーズの高いエリアに物件があり、空室対策などもしっかり行っていれば、入居者を獲得しやすくなるでしょう。

しかし、どれだけ万全に対策を行っていたとしても、入居者が退去する理由はいろいろです。ずっと住み続けたいと思っていても、急な転勤や家族の介護など、引っ越しを余儀なくされる理由も出てくるかもしれません。

一度退去が発生すれば、次の入居者の募集や室内を原状回復するための修繕工事、入居の手続きなどで一定期間家賃収入が途絶えることが考えられます。

そのため、もし不動産投資を始めるのなら、必ず元本を保証するといったセールストークに惑わされることなく、自分が良いと思う収益物件を選ぶことが大切といえるでしょう。