不動産投資を行う個人事業主が法人化するタイミングとは?


アパートやマンションなど、不動産に投資を行い、運用をして利益を得たいと考える「サラリーマン大家」と呼ばれる方は近年、増加傾向にあります。

株やFXよりはリスクが低めで、比較的初心者でも取り組みやすいことが副業として人気が高い理由です。

中には副業としてではなく、不動産投資を本業として法人化する方もいますが、法人化した場合にどのようなメリットやデメリットがあるのでしょう。

不動産投資で事業的規模とみなされる基準

日本の企業は社員が副業していることを禁止していることがほとんどですが、近年では副業を容認する企業も増えてきました。

ただ、不動産投資による収入が増えると、どちらが本業か分からなくなるケースもあるようですが、事業的規模とみなされるかどうかは注意が必要です。

収益物件を戸建なら5個、マンションなら10室保有し、不動産経営を行っていると事業的規模とみなされることが一般的です。

個人事業主の場合、不動産経営が事業的規模とみなされると個人事業税の課税対象となりますので、それなら法人化してしまったほうが得なのでは?と考える方もいるようです。

個人事業主が法人化するメリット

個人事業主が経営規模を拡大したことで法人化を検討する場合、どのようなメリットやデメリットがあるのか確認しておきましょう。

まずメリットとしては、法人のほうが個人よりも実行税率が低く、課税される税金を抑えることができるという点です。

□法人のほうが適用される税率が低い

個人の場合、所得が増えれば増えるほど税率も高くなる累進課税制度が採用されている上に、住民税が一律で10%課税されます。

例えば個人の所得税率は695万円超900万円以下で23%、900万円超1,800万円以下で33%です。その上住民税が10%加算されるので、仮に901万円所得があれば43%ということになります。

対して法人税の実効税率は800万円以下なら約25%、800万円超で約35%、900万円超で約38%です。

900万円を超えると法人の方が税率は低くなり、節税に有利といえるでしょう。

会社設立の手間と費用が掛かるのはデメリット

ただし法人化するためには会社設立の手続きが必要となり、登記を行うなど手間と費用が掛かります。

さらに経理処理も複雑になるため、仮に税理士に依頼するとなれば別途、報酬も発生します。

いずれにしても管理と対策が重要

法人化するタイミングとしては、個人で不動産投資を行っているけれど事業の規模を拡大した時や、所得が900万円を超えた時など、人によって様々です。

なお、個人でも法人でも、毎月の収支管理をしっかりと行うことは必要ですし、空室が出ないような対策を行うことを検討するようにしてください。