相続人に面識がない方がいる場合はまず手紙で報告を


相続が発生し、亡くなった方の出生から死亡するまでの戸籍を収集したところ、相続人の中に面識のない方がいることが判明したとします。

この場合、どのように面識のない相続人に連絡すればよいのか迷うこともあるかもしれません。人が亡くなることによる相続の問題はデリケートな部分でもあるため、例え血縁関係にあるにせよ、まずはお互いの立場を尊重できるように配慮した手紙を送ることを検討しましょう。

面識のない方が相続人の場合には最初の印象が肝心に

同じ血縁関係にある者同士といっても、会ったことのない相続人に連絡をする場合、最初の印象でその後の手続きにも影響することになると考えるべきです。

面識がない理由もそれぞれですが、例えば亡くなった方に離婚歴があり、前妻の子が相続人である場合において、自分が後妻の子という立場であればどうでしょう。

同じ父親を持つ兄弟姉妹ではあるものの、親が離婚・再婚した理由によっては、後妻の子から連絡があった時にあまりよい気分にはならないかもしれません。

また、亡くなった父親が家を建てていて、そこに現在の妻(後妻)と子で住んでいた場合において、残された財産がその家しかなかったとしたら、前妻の子には相続を放棄してほしいと思ってしまうものです。

しかし、前妻の子も相続人のため、財産を相続する権利があると主張してくる可能性もあります。

このように双方の思いに食い違いが生じることもあるため、最初の手紙による印象はとても大切になるといえるでしょう。

手紙を出すなら相手の気持ちになって考えることが大切

このようなケースで手紙を送る時には、まず前妻の子の気持ちになってみることが必要です。

ある日突然、疎遠になった自分の父親が再婚してできた子(または後妻)から手紙が届き、そこにはすでに作成された遺産分割協議書が同封され、その遺産分割協議書に署名と印鑑を押し、印鑑証明書を添付して返送してくださいとだけ記載されていたとしたら、まずよい感情は抱かないはずです。

会って話す前にまずは手紙で報告を

できることなら、思いを率直に伝えることができるよう会いにいったほうがよいと考えられますが、突然訪問するのも相手を驚かせるだけなので、まずは父親が亡くなったことの報告と、連絡先がわからず葬儀の案内ができなかった事情などの説明、お墓についての連絡や今後行われる法要の予定などを記載した手紙を出しましょう。

その後、父親にどのような財産があるのか明確に開示し、その後、前妻の子に遺産を引き継ぐ意思があるのか、そもそも放棄することを考えているのかなど確認して話を進めていくことが望ましいといえるでしょう。