借地権には賃借権と地上権の2種類がある!それぞれの権利の内容とは?


借地権とは、旧借地法、または借地借家法で認められた権利のことで、土地の上に建物を建てることを目的とする土地の賃借権、および地上権を指しています。

賃借権と地上権など、普段聴き慣れない言葉かもしれませんが、それぞれ同じ借地権というくくりにありながら内容が異なります。

そこで、借地権である賃借権と地上権、それぞれの内容を確認しておきましょう。

債権と物権の違い

借地権の中でも、賃借権は債権、地上権は物権と区分されます。

財産を支配する権利には、債権と物権という2種類がありますが、債権は一定の人に一定の要求を可能とする権利であり、第三者に対してその権利を主張することはできない相対的な請求権とされています。

一方の物権は、すべての人にその権利を主張できる絶対的な財産支配権です。

■賃借権は債権

賃借権は債権ですが、民法605条では賃借権を登記した場合には、不動産の物件を取得した者にも効力があるとされています。そのため、物権と同じように不動産賃借権に基づく妨害排除請求権が認められているといえるでしょう。妨害排除請求権とはその物権に基づいて妨害の排除を請求する権利です。

■地上権は物権

物権の基本的な性格は、その絶対的な排他性にあるといえます。同じ物に対して同じ内容の物権は1つしか成立しません。

すべての人に対抗できる権利なので、公示しないと第三者に対抗できないとされるため、権利変動については登記で示すことになります。

物権として民法で定められているものは、他人の土地を借りて使用できる権利である地上権、他人の土地を自己土地のために供し得る権利である地役権、土地を自由に使用・収益・処分する権利である所有権、優先的に弁済を受ける権利である抵当権などが挙げられます。

他にも占有権や、慣習法上の物権である温泉権や流水利用権なども該当します。

賃借権も物権化されてきている

賃借権は、土地の貸主と借主との間の債権・債務の関係のことです。土地を借りた借地人は、借地権を譲渡する場合や、借地の上の建物を建て替える時には地主の承諾が必要となり、承諾料などを支払うことも必要になります。

以前までは、地主は貸している土地に賃借権を登記で示す義務がありませんでした。そのため土地を借りていても、土地利用を請求する権利を持っているだけだったわけです。

しかし新たに借地借家法が制定され、借地権の存続期間や契約更新、第三者への対抗力などの規定がなされ、賃借権は物権化されていると言われる様になっています。