相続で口座が凍結された場合はどのように解除の手続きを行えばよい?


人が亡くなると相続が発生しますが、その事実を銀行が知った時には、亡くなった方の口座取引はすべて停止させることをご存知でしょうか。

一般的に、口座が凍結されるという言われ方をしますが、口座名義変更手続き、口座からの引き出し、引き落としなど、取引はできなくなってしまいます。

しかし、亡くなったことで発生する葬儀費用の支払いや、残された家族の生活費の引き出しなど、口座が凍結されてしまうと色々と不都合も生じることもあるでしょう。

そこで、相続が発生したことによって口座が凍結された後、取引の停止を解除するにはどうすればよいか確認しておくことが大切です。

凍結された口座を解除するには?

凍結された口座を解除するためには、相続手続きが必要です。

亡くなった方の出生から死亡までのすべての戸籍謄本、さらに相続人全員の戸籍謄本と印鑑証明書、亡くなった方の実印と通帳、金融機関が所定する用紙への記入などを持参するように、銀行から要求されることが多いようです。

金融機関によって、必要となる書類は異なるため、取引先の銀行に何が必要か確認しておいたほうがよいですが、亡くなった方の相続人であることを証明するために戸籍の収集は免れないといえます。

預貯金は遺産分割の対象

法的に、預貯金は遺産分割の対象です。以前までは遺産分割の対象ではなかったのですが、平成28年12月の最高裁判例では、預貯金は当然には分割されず、遺産分割の対象であるとされています。

銀行側の立場としても、亡くなった方の預金を自由に払い出せるようにすれば、他の相続人からクレームが入る恐れがあるので、定められた方法で相続手続きを行い、凍結された口座を解除することが求められます。

相続税の申告・納付期限にも注意を!

また、相続税の申告・納付は、相続が開始されてから10か月以内という期限が設けられています。

相続が発生すると相続人同士で誰がどの財産を引き継ぐのかを決める遺産分割協議を行いますが、相続税の納付期限に間に合うように話し合いを済ませましょう。

もし相続税を納付することになれば、現金で一括払いすることが原則です。

凍結された口座の資金以外に、相続税の納税資金を準備している場合はよいですが、口座のお金を引き出さなければ相続税が支払えない場合、納付期限に間に合わなくなる可能性もあります。

そのため、凍結された口座の解除を行う時には、納付しなければならない税金の期限なども踏まえた上で余裕を持って行うことが必要です。