借地権にも境界がある!境を巡るトラブルに発展しないために


土地と土地の間には境がありますが、借地権にも同様に境界があります。境界により、借地権の効力の及ぶ範囲が決まりますが、隣地との境界を確定するにあたり、実務上は、地主の境界確認書で土地を分ける分筆や反対に合わせて1つの土地にする合筆が可能となっており、借地権を有する借地権者の同意は不要となっています。

境界と借地で効力の及ぶ範囲は同じでなければおかしいはずなのに、認識の違いなどで同一でないケースも存在するということです。

地主から借地権者に対する説明で理解を得ること

境界と借地効力が及ぶ範囲が異なるといった事態に陥らないためには、地主から借地権者にしっかりと説明を行い、理解を得ることが重要です。

分筆や合筆を行う際、少数ですが借地権者に任意で立会いを求める測量士もいます。ただ、借地権設定の登記がなされていないと、公的書面でその事実を確認することができないので、測量士まかせにせず地主自身が注意しておく必要があります。

借地権者に確認を取らず、地主の判断だけで所有地の境界を決めてしまったことにより、紛争が起きることも実際にあります。その結果、地主と借地権者だけでなく、借地権者同士の争いにまで発展して、大きなトラブルとなってしまうのです。

一度トラブルが大きくなってしまうと、解決に至るまで時間もかかるため、借地権者に通知など行い理解を得た上で行うことが大切になります。

複数人が底地や借地権を共有していると…

底地と借地権、どちらも相続などが発生したことで複数人が共有していることは珍しいことではありません。ただ、実務上、維持・管理において困難なものになることは避けられなくなります。

底地を共有していても、その後、交換などで単独名義にすることも可能となるかもしれません。ただ、借地権は前もって共有にならないように、遺言などで対策するようにしましょう。

資産価値の考え方

底地も借地権も、資産価値は「所有権÷権利割合」になるとは限らず、特に借地権の資産価値は地主の考え方により大きく左右されます。

底地も単独で流通できるものではないので、借地権者がその土地を買う場合以外で売却するなら、底地買受業者に売ることが一般的となります。その場合、所有権価格1割や2割程度で取引されることになると理解しておきましょう。

契約内容は書面で残しておくことが重要

旧法借地権での借地契約は最低20年に及ぶ長期の契約なので、地主と借地権者が契約した当初と同じ状況のまま契約期間満了を迎えるとは限らない点にも注意しましょう。

当時契約した者同士の口約束でいろいろな取り決めがなされていたとしても、満了までの間に相続などが発生し、双方の意思疎通ができなくなる可能性もあるということです。

契約状況を次の承継者が把握できるよう、契約時や途中変更などがあった場合には、書面などの作成で残しておくようにしてください。