アパート経営を行う場合、住宅ローンで物件購入はできない？

主にアパートやマンションなど、賃貸用の収益物件を購入する際に利用される金融商品を「アパートローン」または「不動産投資ローン」や「マンションローン」と言います。
アパートローンでは投資用不動産に対する融資を行っており、収益物件で得た家賃収入をもとに事業計画を立てることで、金融機関が融資を行うか判断するという金融商品です。
一般的に馴染みが深いのは低金利の「住宅ローン」ですが、例えば収益物件を購入する際に、高金利のアパートローンではなく住宅ローンを利用することは可能なのでしょうか。

アパートローンの特徴は？
アパートローンは毎月の返済金額以外に、不動産経営で必要な管理費や税金などを家賃収入の範囲内で収まる収支が想定できなければ融資されません。
そのため、物件の収益性や資産性に本人の属性が加わり、融資するか金融機関が判断することが一般的です。
しかし低金利の住宅ローンで融資を受けて物件の購入ができるのなら、わざわざ金利が高めのアパートローンを利用しなくても良いと思うかもしれません。

住宅ローンでは投資用物件は購入できない
確かに住宅ローンはアパートローンよりも金利が低いため、アパートローンの代わりに利用できれば投資において大きなメリットを得ることができます。
しかし、複数戸あって賃借人が存在するアパートに対し、金融機関から融資してもらえません。
住宅ローンは本人や家族が住むための家を買う前提で金利を低く設定しているので、転貸はできないからです。
ただ、実際には住宅ローンを組んで購入したマンションなどを他人に貸して、自分は別の家に住んだとしても、金融機関が金利を引き上げるといったことはありません。

住宅ローンを利用していると不動産投資の拡大の妨げに？
問題になるのは住宅ローンを使って収益物件を購入すると、不動産投資を拡大させることができなくなる可能性があるということです。
不動産投資は金融機関から融資を受けて収益物件を増やしていきます。
しかし住宅ローンを組んでいることによって、新しく融資を受けようとする時に審査が通りにくくなる可能性が出てくるでしょう。

既に住宅ローンを利用していても不動産投資は可能？
現在、一戸建て住宅やマンションを住宅ローン利用によって購入している人でも、不動産投資を始めることはできます。
しかし今から不動産投資を始める場合、賃貸物件に住まいがあり、金融機関からは住宅ローンなどの借入がない状態のほうが良いと言えるでしょう。
不動産投資を行う場合、ほとんどの人が金融機関から融資を受けて収益物件を購入しますが、やはり自宅のローンはない方が金融機関の審査上では有利だと判断できます。
また、自宅のローンの有無によって、金融機関によっては審査が通らないケースもあることを理解しておく必要があるでしょう。