お金を借りた時と借入金を返済した時の勘定科目は?

金融機関から融資を受けた時、借入金を帳簿に付ける時には少し複雑な処理が必要ですので、どのような点に注意すべきかを確認しておきましょう。

 

借入金と現金で考える仕訳は?
単純に10,000円お金を借りて現金が増えた場合、借入れにより負債が増加するので借方は現金、貸方は借入金になります。
『 借方:現金10,000円 / 貸方:借入金10,000円 』
反対に借入金を現金で返済した時には負債が減少するので、借りた時とは反対の仕訳になります。
『 借方:借入金10,000円 / 貸方:現金10,000円 』

 

お金を借りたら利息が発生する
ただし借入金には利息が発生しますので、利息が発生するタイミングに合わせて元本と利息は分けることが必要です。
元本と利息を一緒にしてしまうと、本来なら経費になる利息を経費として扱うことができなくなりますし、最終的に借入金残高と帳簿残高が合わなくなるので注意しましょう。
利息は「支払利息」という勘定科目で計上することが必要です。

 

支払利息の仕訳
お金を借りた場合には、決められた返済期日までに返済を行い、さらに借りた金額に対する利息も支払うことが必要です。利息は費用として支払利息という勘定科目で処理を行います。
例えば1か月分の支払利息を計算する場合には、「借入金の金額×年利率÷12×返済期間」で算出します。

 

借入金と利息の仕訳の具体例
①取引銀行から返済期間6か月、年利率3%で融資を受けた10,000円について、返済期日に全額現金で返済を行った場合の仕訳は次の通りです。
『借方:借入金10,000円 / 貸方:現金10,150円借方:支払利息150円』
このように、元本を返済する時に利息を支払った場合は、借方に借入金と支払利息の勘定科目で分けて記載します。

②取引銀行から5年間60,000,000円の借入れする契約を締結し、利息120,000円は差引かれて当座預金に入金が行われた場合の仕訳は次の通りです。
『借方:当座預金59,880,000 / 貸方:長期借入金60,000,000 借方:支払利息120,000』

③月末に普通預金から借入金の利息115,000円を含めた元本1,000,000円の返済を行った場合の仕訳は次の通りです。
『 借方:長期借入金1,000,000 / 貸方:普通預金1,115,000 借方:支払利息115,000』

④決算で長期借入金のうちに、翌期1年以内に返済される1,000,000を振り替えた場合の仕訳は次の通りです。
『 借方:長期借入金1,000,000 / 貸方:短期借入金1,000,000 』
借入金は返済期限日が決算日翌日から1年以内の場合は「短期借入金」、1年を超える場合は「長期借入金」という勘定科目を使用しますので、当初は長期借入金だったけれど返済期限が1年以内になった時点で短期借入金に振り替えることがあります。

 

借入金の帳簿付けには注意が必要!
お金の借入れを行った時には、借入金だけでなくそれに伴い発生する利息についても仕訳に記載する必要があります。まとめて帳簿に記載してしまうと、最終的に残高が合わなくなるので勘定科目を分けるという点に注意しておきましょう。

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